「OLD&NEW」伝統工芸とモダンを追求し表現する

子供の頃、個人的に天然染料やボロが好きでいくつかのクラフトブランドに触れるためによく出向いていた。だけど、自分がデザインを始めてみて気づいたのはファッション、特にレディースでは、伝統工芸が現代のユーザーとは遠い存在になっていること。伝統工芸の衰退というより、そのアウトプットや表現が現代のニーズと合っていないんだと。そこで、この2つを組み合わせた「OLD&NEW」というアイデアに行きつきました。

 

共にブランドを立ち上げたYoungも、次のように話している。「EMOTIONAL WORLDを通じて、伝統的で気取らず純粋な職人技や文化とクリエイティビティを結びつけることで、直感的で受け取りやすい形で世にそれらを送り出すことができると思います。ブランドを通して伝統文化に貢献することがEMOTIONAL WORLDでやりたいこと。」。

 

後に少しお話しする素材の革新に加え、私たちの最大のポイントは、 OLD&NEWのコンセプトを、現代社会の機能と美意識に合った媒体に落とし込んだことです。 クラシックなバッグの形、そして機能的なアクセサリー、洋服のシルエットなどです。

 

実は、刺し子と天然染めは日本と中国·貴州の両方に存在し、私の師匠も日本を拠点とする北方人です。 天然染料はランダムなので、同じ素材でも染め方、職人の癖、天候や湿度によって異なる結果が出ることがあるんです。

そこで、日本と中国のスタイルを理解した上で、それぞれの組み合わせを繰り返し、最終的に自分のスタイルを作り上げました。 例えば、EMORTIONAL WORLDでは山芋や青柿の漆を使用しています。 

 

ブランドの生産を担うYoungは、アイデアやコンセプトを真に世に投げかけるには、それを実現する方法が必要であるという。彼の家族背景にアパレル工場や鞄工場の繋がりを持っていたこともあり、知識や技術、手法などの基準を多層的に選定し、最終的に2-3の工場とより密な関係性を築くことでそのクオリティを担保することができました。

 

今回、同じ素材を使って染めや縫製を変えて「23AW ALONGDAY」コレクションを作りあげました。 そして刺し子は、個人の解釈の問題だと思っているのですが、実は現代の人は刺し子の本来の機能性を必要としていないのではないかと。 視覚的な感覚、洋服の理解、ランダム性が最も重要な縫製技術として求められているように感じます。

 

私は、ボロや刺し子の要素に、音楽映画やもっと意外なものを組み合わせて、新しい分野の商品を紹介していきたいと思っています。

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